自作パソコンを公開サーバにしてWordPressサイトを立ち上げた(構築編②)

サーバー構築記

前回はホストOSであるWindows上からゲストOSであるCentOS 7をインストールした。この構築編②では、CentOS 7にWordPressをインストールして、実際に動作させるところまでを紹介する。下記のような流れとなる。

構築編②では
  1. ネットワーク接続の設定
  2. WordPressに必要なソフトウェアの導入

構築編③では
  1. WordPress の導入と立ち上げ

最初は、これらを全部通して書くつもりだったが、構築編②が思いのほか長くなったので分割することとした。

なお、CentOS以外の設定が必要となる場合はその解説を挟みながらとなるため、リファレンスとして読みたい方は我慢をするか、スパッと読み飛ばしていただきたい。ここで記載するコマンド操作にはroot権限での実行が必須となる場合もある。その場合は適宜sudoを付けていただきたい。

1.ネットワーク接続の設定

WordPressのインストールは至って簡単、とは言い切れない。まずはCentOSをネットワークに接続するところから入る。VMWareの仮想マシン設定から、ネットワークアダプタの設定に入り、ネットワーク接続を「ブリッジ」に変更しておく。NATでも良いのだけれど今回はこれでいく。

設定後、CentOSにログインをしたら、下のコマンドを打ち込もう。

nmcli con mod ens33 connection.autoconnect "yes"

コマンドは難解だがやっていることは単に、ネットワークデバイスの自動接続をオンにしただけだ。コマンドを入力すれば、直ちにネットワークに接続される。試しにpingで疎通確認してみるといいだろう。

2.WordPressに必要なソフトウェアの導入

それではWordPressを早速、といきたいところだがCentOSがminimalインストール状態だとWordPressを動かすベースになるソフトウェアが何も入っていない。

  • Apache
  • PHP
  • MySQL

これらをインストールしたうえで、正しく設定することでWordPressは動作する。じっくりと腰を据えて導入していこう。

PHPのインストール

まずは、PHPから入れてみよう。

yum install php php-mysql php-mbstring php-gd

するとどうだろう、ものすごく沢山のパッケージがついてきた。気にせずyを押してインストールを進めていこう。

Apacheのインストール

そして、続いてApacheのインストールだ(コピペで十分)

yum install httpd

ここでよくみると、最初と違う結果になっているのがわかるだろうか。

すでにインストールされているから何もしない、という感じで終了している。そう、PHPをインストールする際にApache(httpd)が一緒にインストールされていたのだ。

こういう風に、CentOS(Linux)ではパッケージ管理がとても手軽になっている。手順を間違えてしまって動かなくなった!という場面が起こりにくくなっている。

MySQLのインストール

もう、ここまで来たら慣れてきただろう。最後にデータベースのMySQL(CentOS 7ではmariaDB)をインストールしよう。

yum install mariadb mariadb-server

かなり多くのパッケージとなったがインストールは問題なく終わるだろう。これで必要な3種類のソフトウェアを導入した。

しかし、これらソフトウェアはインストールするだけではダメだ。これらのサービスを使うための設定とコマンドを解説する。そろそろ終わりだからしっかりついてきてほしい。筆者も少し疲れてきた。

各サービスの利用開始と設定

先ほどインストールしたソフトウェアをサービスとして常駐させたり、システム起動時から動かしたりしよう。今後何もしなくても自動でサービスを動かすことができる。

Apacheの起動

systemctl start httpd
systemctl enable httpd

まずはApacheから。立ち上がるとブラウザで https://localhost/ にアクセスすることでテストページを拝むことができる。このページではPHPを使っているため、表示したならばPHPの動作確認もできる。うまくできていれば次へいこう。

MariaDBの起動とデータベースの設定

systemctl start mariadb
systemctl enable mariadb

無事にサービスが起動したら、WordPress専用のデータベースを作成することとしよう。

mysql -u root

# MariaDBでの作業
create database wordpress;
grant all privileges on wordpress.* to root@localhost identified by 'passpass';
exit;

これでWordPress用のデータベースを作成できたはずだ。SQL文は打ち間違いやすいので気を付けるかコピペ(名前などは修正が必要)したほうがいい。

ここまでくれば問題ない。WordPressを導入する手前まできたようなものだ。駆け足になってしまったいかがだっただろうか。流れ作業とはいえ手順が多いので間違えず落ち着いてこなしてほしい。

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